2022.7.8

税理士が考える飲食店経営に必要な8つの要素~3年後あなたのお店はありますか?~

 

飲食店を経営されている皆様、これから開業されて飲食店を経営する予定の皆様、初めまして、飲食店専門の公認会計士・税理士の梶田です。

 

2022年5月に開催された株式会社マルト水谷主催の「FOODNAVI2022」で特別セミナーの講師を担当させて頂きましたので、その概要を記事にしていきたいと思います。

本記事では、セミナーで講演をした中で、「税理士が考える飲食店経営に必要な8つの要素~3年後あなたのお店はありますか?~」についてダイジェストでお伝えします。

記事の最後に実際のセミナー動画へのリンクがありますので、ぜひ最後までお読みいただき興味があれば動画もご覧頂ければと思います。

 

「飲食店経営は難しい」
こんな言葉をよく耳にします

飲食店開業や飲食店経営とインターネットで調べてみると、『3年以内の廃業率は70%、5年で80%以上』などとの記載があり、さらに『他の業種より廃業率が高い』等、飲食店経営の難易度を示す言葉が多数出てきます。

私も飲食店専門の公認会計士・税理士として活動させて頂き、その難しさ等も重々実感しています。

今回の記事では、そのように難しい飲食店経営ですが、飲食店「経営」に関する責任と、永く続けるために必要な要素について簡単に解説させて頂きます。またより詳細な内容については無料動画をご用意しておりますので、そちらをご視聴頂ければ幸いです。

 

3年後も事業継続するために飲食店経営について学びましょう

私自身、飲食店を開業される方にお会いする機会も度々あります。お会いする方の多くは、飲食店で長い間勤めていて、飲食(特に料理の面)についてのプロフェッショナルの方です。

しかし、飲食店「経営」について詳細に理解している方は、ごく稀かと感じています。

当たり前のことですが飲食店「経営」についても、料理のプロフェッショナルになることと同様に修業(勉強)することが必要となります。

飲食店を開業する=経営者となる

ことを意味しています。

経営者は店舗の中での業務(料理・接客・店舗内清掃など)に責任を負うだけではなく、従業員への給料の支払、各業者への支払等、周りの関係者やその家族に対しても責任を負います。

飲食店「経営」は様々な知識(資金繰り・集客方法・コンプライアンス等)が必要となりますので、経営者としての責任を果たすために、飲食店「経営」について学びましょう。

なお、本セミナー動画では、飲食店「経営」で必要な知識のうち、

資金繰り
日次・月次・年次での気を付けるべきこと

を解説しています。ご興味があればセミナー動画をご覧頂ければ幸いです。

セミナー無料動画を視聴する

 

 

飲食店経営で何を目指すのか、描いてみましょう


飲食店を開業される方の多くは、店舗をオープンすることが自分の夢の実現(ゴール)となっているように感じます。

そのため店舗をオープンした後、そこから自分のお店が何を目指していくのかが明確に定まっていない方が少なからずいらっしゃいます。

飲食店を開業することは1つの到達点ではありますが、その先にどのような飲食店にするかが最も重要事項だと考えています。

営業が始まると日常業務で忙しく、10年先などの長期的な視点で物事を考える時間はほとんどありません。

さらに、人手不足・地震などの天災や様々な環境変化が訪れます。その都度、場当たり的な対応をするのではなく、自分が目指す姿に向かって、自分のお店を『成長』させていくことが重要です。

本セミナーでは自分のお店を『成長』させるために必要な8つの要素の解説をしています。

本記事では、その中の1つ『労働生産性』について解説をさせて頂きます。

お店を『成長』させるために必要な要素『労働生産性』とは?

労働生産性とは、以下の計算式で算定することができます(人時生産性と呼ばれることもあります。)

 

労働生産性図

 

 


より簡単な言い方に直すと、1時間当たりにいくら稼いでいるかを表す指標となります。

下の数値をご覧ください。みなさんはどちらの飲食店になりたいでしょうか?

  A店 B店
ランチ売上 10,000円 0円
ディナー売上 50,000円 60,000円
労働時間 12時間 6時間
原価率 30% 30%

パッとみて、B店のほうが労働時間短くて良いなぁ・・・と考える方が多いのではないでしょうか。これを労働生産性という指標で確認していくと、

A店:労働生産性3,500円/1時間
B店:労働生産性7,000円/1時間

となります。1時間当たりの稼ぎはB店とA店を比べると、2倍あるということがわかります。

労働生産性を高めることで、従業員への給料や設備投資等の原資を用意することが可能となります。したがって、自店の労働生産性を高める取り組みを考えることは、永く続く飲食店にするためには非常に重要な要素となります。

この記事では、3年後あなたのお店はありますか?―税理士が考える飲食店経営に必要な8つの要素―について概要を解説させていただきました。より詳細な内容はセミナー動画にて行っておりますのでご興味のある方はご視聴下さい。

 

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飲食店開業の流れ徹底解説はこちら

 

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<この記事の著者>

梶田将隆(公認会計士・税理士)

Maruto_M-50-1国立大学卒業後、27歳で公認会計士登録。大手監査法人 で金融機関及び製造業を中心に幅広く、かつ数多くの上場会社の監査を担当。その経験を活かし会計指導の他、在庫管理及び原価管理方法などの制度会計以外のアドバイザリー業務を行う。また、セミナー講師も担当し80名の経理担当者から高評価を得る。コロナ禍においては各種給付金の申請サポートで100店舗以上を無料で実施。現在は飲食店専門の公認会計士・税理士として開業時の事業計画書の作成支援から、その後の会計顧問まで受嘱している。